これはなかなか難しい問題が浮上しましたね.
僕はこれが非常に不適正だったとは思いません.もちろん外見で判断するという行為が受験生全員に適切に行われていたという条件が必要ですが.
高校受験,大学受験など,これらの試験は単に“記憶力を試す”程度です.応用力や人間性,やる気を判断できる物ではありません.
大学や専門学校で教壇に立つと,やる気のない学生,不適切な学生が数多く見られます.そういった学生を退学処分にして,入学試験で落ちたけどやる気と人間性は十分だった人たちを入学させればどれほど社会のためになるか...そんな風に感じる事が多々あります.高校も同じでしょう.
もちろん,茶髪が悪いとか,爪が長くてアクセしているのが悪いとか言うわけではありません.ですが,義務教育を終えて社会に出るためのスタート地点となる高校の願書提出に,態度や服装が悪いというのはいかがなものかと.
もちろん基準は大事です.第2の白い巨塔に閉じこもっている年寄りが考える理想と一般的な発想とが食い違う可能性はありますので,あらかじめチェック項目などをしっかりと話し合って設定しておくべきでしょう.その点は公平さを欠き,非難されるのは当然かもしれません.
別にこの校長を支持,擁護するわけではありません.ただ現在のような受験システムが子供,社会をダメにしている事は確かでしょう.別の選択基準や方法を考えるべきで,身なり,態度は重要な項目です.
神田高校校長を解任/入学試験の不適正選考問題で県教委
10月29日18時0分配信 カナロコ
県立神田高校(平塚市田村)の入学試験で、合格基準に達していた受験生二十二人が服装や髪形の乱れなどを理由に不合格にされた問題で、県教育委員会は二十九日、同校の渕野辰雄校長を三十一日付で解任すると発表した。同校長は十一月一日付で県教委の総合教育センター専任主幹に異動する。
県教委によると、同校は〇九年四月に五領ケ台高校と再編統合され平塚湘風高校となるため、十一月一日に両校の校長や副校長らが開校準備組織を設置するという。
同組織が二〇〇九年度の入学試験の準備を担当することから「不適正な選考に関係した校長が新校の入試にかかわるのはふさわしくない」(教職員課)として、正式な処分が決まる前の更迭を決めたという。
県教委は今後、同校長らの処分を検討するほか、同様の不正がないか全県立高校の過去三年分の入試を調査する方針。