- 運動会
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2010.10.11 Mondayさて、運動会の季節ですね。この3連休、皆さんの周囲ではいかがでしたか?3連休最初の土曜日に予定されていた運動会は中止。天気予報の具合から、思い切って日曜日を飛ばして月曜日に延期。そんな福井でした。
で、運動会当日。早朝から興味深い放送がかかりました。
「。。。。体育館にあるAEDは、救護テントに移動しました。昼休みの間は、職員室に置きます。。。。」
すばらしい!こういった放送をしっかりしてもらえると、AEDの存在を知るだけでなく、緊急事態には何処に行けばいいのか知ることが出来ます。これがまた生徒による放送なので、学校の取り組みがよく分かります。
月末にはバザー。そしてAED体験ワークショップも用意されています。少しずつ変化が見られて、嬉しい気持ちです。
- 小学校低学年からはじめる心肺蘇生教育
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2010.06.07 Mondayそんな大それた内容ではありません。でも、心肺蘇生教育は幼稚園〜小学校低学年からでも開始できます。
子供達が6才、4才になり落ち着きはじめたので、講習会に連れて行く機会が増えました。はじめは見ているだけ。そのうち、自分たちからマネキンに触りたいと言い始めました。
http://www.youtube.com/watch?v=CrRq6AC6sQw
上記はYouTubeにアップしてある福井市のCMで放送されたものですが、1分55秒あたりからマネキンを触っている所がうつっています。
マネキンのメインテナンスをしていたら、自主的に練習を始めました。
息の吹き込みも、恥ずかしがったりせずに普通に練習しています。中学年〜高学年になって「いのち」に対する理解が深まれば、何の抵抗もなくちゃんとした手順での訓練を開始できるでしょう。
福井市の全ての小学校、中学校にAEDが配備されていますが、AEDが何か知らない生徒が多いのも事実です。機械の普及が進んだ今、知識の普及に力を入れる必要があります。そして、最近は小学校からの相談も増えてきました。どんどん良い方向に進んでいると思います。
- 緊急事態〜GPS携帯の活用
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2010.03.16 Tuesday119番通報は、なるべく固定電話から行うようにと指導していました。登録されている電話番号であれば、通報センターに住所や地図がリアルタイムで表示されると聞いています。
でも、GPS携帯の場合に位置情報がチェックできるのでしょうか?どなたか救急システムに詳しい方、知りませんか?
と言いますのは、警察がそのシステムを使っているんです。だったら消防もすでに活用しているのかなと思いました。
交通事故に遭いました。大事には至らなかったのですが、やった相手はかなり動揺していたので、やられた方の僕が携帯電話で通報しました。時々通る道だけど正確な地名を知らないし、目印を探しながら電話していました。
すると警察の方は電話口で「○○小学校の前の、歩道橋のあたりですね?そちらの携帯のGPS機能が非常に良いので、ピンポイントで分かります。進行方向はどちらですか?。。。」
すっげぇ!!携帯電話は3年前に購入したものですが、カメラ機能を重視したのでGPS機能については気にもとめていませんでした。もちろん使ってもいません。でも、GPS機能に大きな差がある?よく分かりません。
とにかく、使ったこともないGPS機能に救われました。119番通報にも利用されているかどうか、どなたかご存じありませんか?
- AEDテント:救助者と要救助者とを守る
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2010.03.09 TuesdayAEDの講習会、とくに一般向けのボランティア講習の際に強調していることがあります。
1,
AED使用の際は服を脱がすので、とくに要救助者が女性の場合は周囲の目(野次馬)に気をつけてあげてください。周囲の方々にバリケートを作ってもらってください。
2,
最近は緊急事態を携帯電話で写真撮影するという非常識な野次馬が増えてきています。それが救助者の心的外傷(トラウマ)になることもあります。やはりバリケートを張って、無神経な野次馬を排除してください。
でも、なかなか難しいんですね。で、お勧めなのが簡単設置のテント。日本光電から発売されているのを見かけたのですが、最近チェックしなおしたところ、フクダ電子からも発売されていました。
目立から救急隊にも気付いてもらいやすいし、周囲の目はかなりブロックできます。
このようなテント、実は夏のアウトドアグッズにもあるんですよ。ポップアップテントとか、ポップアップサンシェードとか呼ばれています。縦長で着替えに使うタイプや、横長で上記のテントと同じような形などがあります。
救命テントとレジャーテントの大きな違いは床面だと思います。フクダ電子の画像ではよく分かりませんが、日本光電のテントには床面がありません。袋から出すとポンッと広がり、倒れている要救助者の上からすっぽりとかぶせればよい訳です。便利ですね。
レジャー用ポップアップテントの床面を切り取れば、同じように使えますね。その方が安上がりかも。
AED本体や救命処置法が普及しつつある今、そろそろ違った角度からの「手助け」を普及させる時期かもしれませんね。
- 消防機関からAED不具合の疑い事例報告328件
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2010.02.20 Saturdayという記事が、Yahooニュースに見られました。なかなか難しい問題ですね。
でも重要なのは、緊急事態に際して周囲の人達が救助の心と手をさしのべてくれるかどうかだと思います。AEDに不具合がある?自信がない?そんな事を気にせずに、お互いを助け合う気持ちを持って、「出来る範囲内のこと」をして頂ければ十分だと思います。
CPRを行う自信が無い人でも、声をかけたり救急車を呼ぶことは出来るかもしれません。無理をしない範囲で、お互いを助け合いましょう。
不具合の発生報告数が
2009年 176件
2008年 85件
2007年 42件
2001〜2006年 21件
これは、救助の手をさしのべてくれる人が多くなって、AEDを使う機会が増えたために報告数が多くなってきたのではないでしょうか?そうだと仮定すれば、良い(?)傾向なのかもしれません。
上記のような報告数だけでなく、バイスタンダーによるAED使用数の中での、不具合発生率も報告して欲しいですね。
消防機関からAED不具合の疑い事例報告328件
2月19日20時31分配信 医療介護CBニュース
総務省と厚生労働省が共同事務局を担う「全国メディカルコントロール協議会連絡会」(会長=小林國男・帝京平成大教授)が全国の消防機関を対象に実施した調査で、AED(自動体外式除細動器)の不具合が疑われた事例の報告が計328件あった。
調査は、昨年12月8日から今年1月15日まで、各都道府県を通じて全国の803の消防機関を対象に実施。AEDの不具合が疑われた事例について報告するよう求めた。
調査結果によると、AEDの不具合が疑われた事例は計328件だった。
事例を発生年別に見ると、「2009年」が176件で最も多く、以下は「08年」が85件、「07年」が42件、「01-06年」が21件、「10年(1月1日から1月15日まで)」が2件、「不明」が2件だった。
都道府県別では、最も多かったのは広島の45件で、これに北海道(36件)、千葉(26件)、大阪(24件)などと続いた。一方、青森、岩手、東京、静岡、鳥取、長崎ではゼロだった。
また、事例の種別では、「除細動の適応がある(疑い含む)傷病者に対し、AEDが除細動適応なしと判断した疑いがあると報告があった事例」は119件、「除細動の適応がない(疑い含む)傷病者に対し、AEDが除細動適応ありと判断した疑いがあると報告があった事例」は38件。このほか、メモリーカードに心電図が記録されないなどの不具合の疑いがあると報告があった事例は171件だった。
事例数について総務省消防庁は、事例の中には、▽機器に不具合があるもの▽機器の性能限界として許容される範囲内にあるもの▽機器に特段の不具合があるとは言えないもの-などが含まれている可能性があるとして、「多いとも少ないとも言えない」としている。
一方、厚労省は不具合の疑いが報告されたAEDの製造販売業者に対し、必要に応じて自主回収などの措置を講じるよう指示した。また、調査結果については現在、09年度厚生労働科学研究費補助金事業である「循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究」(主任研究者=丸川征四郎・医療法人医誠会医誠会病院院長補佐)で専門的な分析を実施中で、年度内をめどに取りまとめる分析結果を基に、両省庁で必要な対策を講じる予定だ。
- AEDを使う訓練の重要性
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2010.01.10 SundayAEDが爆発的に普及し、その知名度もすごく高くなっています。でも、普及しているAEDはちゃんと使用されているのでしょうか?ここで言う「ちゃんと」とは、必要な状況になってしまった時に迷わず使用されているのかということです。
以前は急変の現場に救急隊が駆けつけると近くにAEDがあり、「これって使えば良かったのでしょうか?」と聞かれたり、AEDを装着したらショックの必要はないといわれたから、そのまま傍観して救急隊を待っていたとかいう事例が挙がっていました。
最近は総合病院でもAEDが数多く設置され始めていますが、十分に普及しているとは言い難い状況です。こんな記載があります。
Some hospitals have been reluctant to acquire AEDs for inhospital use. This reluctance has led to coppapse-to-first shock intervals in some larger hospitals as long as those seen in out-of-hospital settings.
病院の中にAEDがない → 急変が発生したら、救急部など対応できる部署に連絡して対処してもらう → 救急部などに搬送して手動式除細動器を使う
ってな状況だと、急変から除細動まで必要となった時間の長さは
病院外の状況で急変 → 気付いた人が緊急通報とAEDの手配 → 近くにAEDが設置されていたので使う
のと同じくらいになる訳ですね。病院内にいながら病院外の環境と同じ?
まぁ報告の一つに過ぎませんが、病院の中とはいえAEDの配備、使用のための訓練は重要ですね。
- BLSの重要性
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2010.01.05 TuesdayBLSの手技は、非常に重要です。ACLSにおいてもBLSの流れが必要ですし、PALSやACLS-EPを受講する際にはBLSの手技をチェックされます。
でも、その重要性がいまいちピンと来ない人のために、以下のような記載を見つけました。
In systems with survival rates of more than 20% for patients with VF, response teams usually have a minimun of 2 ACLS providers plus 2 BLS personnel at the scene.
VFに陥った患者の生存率が20%を超えるような優秀な成績を上げているところでは、少なくとも 2名のALS要員 + 2名のBLS要員 が対処しているということです。
ALSが出来る人が4人以上いればちゃんと対処できるのでしょうけど、そんな状況は稀ですよね。初期ではALS要員(医師)が1〜2名駆けつけてくれて、手の空いている看護師などが2〜3名。そんな状況が多いかも知れません。それでもBLSの手技をちゃんと出来る人達がそろえば、良い成績を出せる訳ですね。
ALSの知識や手技に自信がなかったりする方々は多いと思いますが、ALSに悩む前に、まずはBLSを総復習してはいかがでしょう?土壌や根をしっかりさせれば、あとは自然に立派な枝葉が伸びていきます。
- 救急法・AED講習の比較
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2010.01.03 Sunday救急法・AED講習は、色々な団体が開催しています。国際団体〜日本固有の団体〜NPO〜個人活動などなど。
先日、めっつぇんばーむさんのブログで、救急法・AED講習の比較という記事が紹介されていました。
http://lucky-kids.topaz.ne.jp/
保育士であるkenjiさんが救命講習に高い関心を持たれ、日本赤十字社、MFAジャパン、AHAのBLS講習を受講された私感を比較掲載されています。しかもリンクをたどってみるとkenjiさんは、MFAジャパンのインストラクターになってコース開催をしていらっしゃるようです。すごい!!
ちょっと引っかかるのが、AHAという位置づけではなく日本ACLS協会という記載。AHAのコースはJRC日本蘇生協議会、日本循環器学会、小児集中治療研究会、日本BLS協会などなどの国際トレーニングセンターと、アメリカのトレーニングセンターに所属するAMRジャパンなど種々の団体が開催しています。
でも、それぞれの団体によってコースの雰囲気ががらっと変わります。平気で不合格を出す団体や、不合格にならないよう、みっちりと指導する団体など。そういった意味ではACLS協会と紹介されているのは正しいのかもしれません。(でも、他の指導団体にも目を向けて欲しいなぁ)
kenjiさんは色々なコースを受講して勉強を重ねていらっしゃるようです。それだけでなく、リンク先のHP、ブログを拝見しても、自分で色々と勉強していらっしゃるのがよく分かります。すごい!素晴らしい!!
この記事を読んで参考になったこともありました。皆さんもこの方のHPや記事を参考に、色々な講習に目を向けてはいかがでしょう?
- Compression First vs Shock First for VF SCA
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2010.01.02 Saturdayさて、心室細動に対してどれくらい急いでショックをすべきかというようなお話です。
電気ショックは心室細動に対しての唯一の治療法といえますが、心臓が充分に酸素化されていないと有効ではない----突然心停止が発生してから除細動の準備が整うまで、ちゃんとCPRがなされていなかったら効果がないという話があります。
つまり、人が倒れて放置状態。AEDや除細動器が到着するのに4〜5分経過していたら、先にCPRを5サイクル行って心臓を酸素化してから除細動を行うべきだろうという意見です。ACLS Resourse Textには次のような記載があります。 But there was insufficient data to recommend CPR before defibrillation for all patients of VF SCA. 有効な根拠はないんですね。
ぢゃぁ、どうすべきですか?
Lay healthcare providers should use the AED as soon as it is abailable.
救急に慣れていない医療者は、AEDが到着次第に使用すべきである。つまり、何も考えずにAEDをすぐに使えということですね。これはおそらく、一般市民にも当てはまると思います。
Emergency medical serveces healthcare providers may give 5 cycles or about 2 minutes of CPR before attempting defibrillation for treatment of out-of-hospital VF or pulseless ventiricular tachycardia when the EMS response interval is greater than 4 to 5 minutes or EMS responders did not witness the arrest.
救急隊が病院外の環境で、、、、除細動の前に5サイクルあるいは2分間のCPRを行っても良い。
つまり、プロの場合は除細動の前にCPRを行っても行わなくても、どちらでも良いんですね。
BLS-HCPコースやHS-AEDコースでは、AEDの到着まで時間がかかったとしても、すぐに使用すべきと指導しなくてはいけませんね。
- 養老サービスエリアのAED
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2009.09.22 Tuesday4連休、皆さんはいかがお過ごしですか?
久々に予定のない連休で、帰省しています。帰り着いたその時から熱が上がり始め、40度オーバー!死にそうな気分で寝ていました。今日はだいぶ熱が下がりましたが、何のために帰省しているのか分からない状態です。
帰省の途中で養老サービスエリアに立ち寄りました。普段はサービスエリアやパーキングエリアに寄り道せずに、最短時間で帰ることにしています。今回はAEDを探してサービスエリアにGo!!
正面入り口を入った、すぐ右側にAEDボックスがありました。写真を見てヘンだと思いませんか?
AEDが入っていない!!!
インフォメーションカウンターで聞きましたところ、最近、緊急事態が発生して、居合わせた看護師とともにAEDを使用したのだそうです。まだパッドの補充が届いていないのでAED本体はパッド1セットと共にカウンターにありました。補充が届き次第、一緒にしてボックスに入れて封印シールを貼る予定なのだそうです。
その方が無事に回復して、社会復帰できると良いですね。